4月22日投稿
僕のヴァイオリン実は去年の秋ごろに壊れましてずっと放置していました。
まあ、去年は日常的に弾ける状態でもなかったんで、たまに遊ぶだけなら時間を無駄にするからむしろ壊れていたほうがよいと考えておりました。
それから半年ほど経ちましたが、基礎練習くらいしたほうがよいという気持ちになってきたのでばらばらになった楽器を纏めて楽器屋へ・・・
何がどう壊れたかというと、
弦を支えて振動を本体に伝える”駒 コマ”というのがあるんですが、それがぐにゃりと曲がってしまいました。
どんな駒も弦にひっぱられて曲がるものなので、いつも気にして垂直の状態を保たねばなりません。
僕も注意していたつもりだったのですが、気づいたときには不可逆状態に。
いうなれば肘が曲がってはいけない方向に曲がってしまったような状態です。
まあ、注意不足もあるでしょうが、あるいは経年劣化もあったかもしれません。
そう、それで、駒というのは弦と本体に”挟まれているだけ”で、固定されていないので、具合がわるいと弦の圧力で飛び出してきたりします。(僕はそんな事態になったことはありませんが)
そうなると本体に傷がついたり、あとまあとにかく危ないので、とりあえず外すとして、駒を外すと楽器内部にある”魂柱 コンチュウ”という棒が、これまた固定されていないのですが、外れてしまいます。
ここまでで弦も駒も魂柱も外れました。
弦は頭のペグボックスというところでペグ(楔)に巻かれているのですが、尻の部分はテールピースという部品に引っ掛けられています。
そのテールピースも固定されていないので、弦がないと動いて楽器を傷つけるので、外しました。
あご当てはつけ放していたと思いますが、ほとんど裸の状態にしていたわけです。
・・・・いやあ、写真を撮っておくべきでした、本当に。
ブロガー失格ですね笑
上に書いたとおりヴァイオリンは、本体は膠で接着せられて箱になっていますが、あとの部分はとりはずせます。
部品を取り外した姿がみなさんには見慣れず面白いと思うのですが、失敗しました。
あと部品の名前を書いてもどれのことかわかりませんよね。
戻ってきたら、完成形でしょうが、撮影しますおそらく。(駒の微調整は自分でできても、魂柱をたてたりすることはできないので、裸の写真を載せることはできません。)
楽器屋へ向かう前に楽器を点検していたら、弦を押さえる指板 シバンという部分が削れているのを見つけました。
指板は黒檀という堅い木でできているのですが、弦が何度もあたることで削れていきます。
楽器屋へついて、上の事情と指板のことを話すと、
「入院しましょう」
ということで駒は作り替え、指板とさらにナットという部分は修正することになりました。
指板とナットは何年か前に作り直していたので修正だけで済みました。
僕の通う、といっても最近はご無沙汰しておりましたが、楽器屋は、街中にある工房で、老舗というほどでもないですが、結構な歴史を持つ弦楽器工房です。
十代のころから通っているので、考えてみればもう長い間お世話になっています。
工房へはいると、壁にヴァイオリンがずらりとかけられています。ヴァイオリンはいくつかの置き方がありますが、頭の部分をかけるという方法があります。家なんかではふつうやりませんが。
その奥に職人が作業する場所があって、道具が色々とあって修理中の楽器なんかもみることができます。
今回は弦の交換と、弓の毛替もするので、
弦交換の様子なんかをブログで紹介しようと思っていたのですが、職人さんになにもいわなかったので、楽器を迎えに行くときにはもう新しい弦が張られているでしょう。
いや、本当に失敗しました。(こういう記事書かないから勝手がわかっていない) 次は気をつけます。
職人さんの話では長期入院の予定で、おそらくゴールデンウィーク明けの退院になるらしいです。
退院したらまた報告しましょう。
続きはこの記事に書き足す予定、書いたら投稿しなおします。
入院していたヴァイオリンを退院させてきた。
5月19日投稿
4月が後半にさしかかるころヴァイオリンを修理にだしました。
その様子はこの記事の前半部分に書いております。
それでゴールデンウィーク明に退院予定だと書きましたが、おそらく職人さんの忙しいのとお店の都合なんかが重なって、退院の日が延びて結局一月弱入院していました。
まあそれで数日前ようやく退院の日をむかえたのですが、その日の朝工房から電話がかかってきて楽器を点検していたら問題があっていま直しているから受け取りは夕方以降になるという話。
さらに延びることになりますが、まあ急いでもないんでゆっくり仕度し、買いものを済ませたりして工房へ。
当日も工房は忙しいようで僕が着いたときも、急ぎの仕事があるからちょっと待っていてくれ、といわれまた待機。
ちょうど新しい楽譜を買おうと思っていたので幾つかの出版社を見比べたりしていました。
これまでのレッスンでは主にコンチェルト(協奏曲)を弾いていてソナタはあまり弾いたことがなかったんで、とりあえずモーツァルトのソナタでも弾いてみようとこのところ考えていました。
モーツァルトのソナタと楽譜についてはまた別の記事に書こうかな
暫く待ってようやく順番がまわってきて無事退院させました。
問題の駒ですが、交換してもらい、この通り真直ぐ”ビシッ”と立っております。
この駒は上にも書いた通り挟まっているだけで固定されていません。
弦も新しくしました。
今回はとりあえずいつもどおりインフェルドの赤という弦
この記事でも紹介しましたが、華やかな音色でソロを弾く人が多く使うようです。
E線(一番細い弦)が金線で見た目も派手です。
今回は指板(画像右の黒の長い板)とナット(画像中央の弦がかかっている部分)の修正もしてもらいました。
それと毛替(けがえ)も
知らない人もいるかもしれませんが、ヴァイオリンの弓は馬の尾の毛が張られていて、これで弦を擦って音を出します。
この毛は弾くと痛んでいくので、定期的に替える必要があります。
ヴァイオリンは大体白色の毛を使いますが、茶や黒の毛を張ることもあります。
この毛は確かモンゴル産です。さすが騎馬民族の国
全体を調整してもらって修理に出す前よりもはるかに弾きやすく、よく鳴るようになりました。
これから多少基礎練習をしていこうと考えております。
そういえばこの前工房に行ったときに古い楽器を弾かせてもらいました。
1726年ナポリ製のもので、小柄のかなり軽い楽器でした。
いわゆるオールドイタリーで、普段あまり弾かれていないらしく眠った状態でしたが、よい音がしました。
そういう楽器は一時間も弾くとよく鳴ってくるらしいです。
たまに古い楽器を弾く機会があるので、弾いたらまたどっかで感想でも書きます。
僕の楽器はよいものではありませんが、フランスで100年ほど前に作られたものです。
ヴァイオリンはおよそ150年位前までのものを”モダン”と呼ぶので、この楽器もモダン楽器です。
楽器は事故がない限り頻繁に修理に出すものでもないので、また暫くはこういう機会もないでしょうが、まあまたそのうち何か書こうかなと考えています。
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